人が多く集まるキャンプ場より、誰もいない秘境の方が好きだ。 隣人もいない。聞こえるのは、大自然の音だけ。 それが、私たちが追い求める“本物のキャンプ体験”です。
今回の映像では、台湾発アウトドアブランド「Vintage Hunter」のメンバーが語る、“野営の真髄”。 地図を片手に、車ではたどり着けない場所へ向かう彼らは、日常の喧騒から離れ、渓谷や山中での本格キャンプを楽しんでいます。
「キャンプ場では出会えないものが、そこにはある。」
たとえば、台灣東部の“丹野農場”。 ここには台湾唯一の“野生尊魚森林”が広がり、山羌や水鹿、そしてツキノワグマの足跡まで見られるという、まさに“生きた自然”の宝庫です。
夏には涼しい渓谷で過ごし、冬は静かな森林へ。 自然の声に耳を澄ませ、自分自身と向き合う── それが彼らのキャンプスタイルです。
人がいない場所に行く、ということは、動物たちのテリトリーにお邪魔するということでもあります。
尊魚が泳ぐ渓谷には、山腔(サンチャン)や水鹿(すいろく)、そして時にはツキノワグマの足跡も残されています。 もちろん、危険をともなうこともあります。だからこそ、事前の準備や経験が必要なのです。
でもそれ以上に、「誰にも踏み荒らされていない場所で過ごす数時間」は、心の奥深くに残る体験になります。
台湾というと、多くの人が夜市やグルメ、台北などの都市を思い浮かべるかもしれません。 でも、私たちが暮らすこの島の70%以上は山岳地帯。
そして何より素晴らしいのは、「都市から1時間で、完全な自然にアクセスできる」ことです。
週末の早朝、台北から車で2時間も走れば、誰もいない渓谷や高原にたどり着けます。 それは、日本ではなかなか得られないアウトドアの自由さかもしれません。
私たちは、日本のキャンパーたちにも、この“台湾ならではの自然体験”をぜひ味わってほしいと考えています。
言葉の壁があったとしても、焚き火を囲んで語らう時間や、朝の静けさに包まれて飲むコーヒーの時間には、国境など存在しません。
キャンプとは、自分と自然、そして人との関係性を再確認するための旅。 だからこそ、「どこでするか」はとても大切なのです。
